理化学研究所ライフサイエンス技術基盤研究センター RIKEN Center for Life Science Technologies

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研究・技術

分子ネットワーク制御研究プロジェクト

この研究プロジェクトは、細胞内の分子ネットワークを制御する分子の開発と、その分子(制御分子)を体内の狙った細胞に送り届ける手法の開発に必要な技術 基盤の確立を目指します。この技術基盤により、分子どうしの相互作用で成り立つネットワークがどのように働いて生体の機能が営まれているかを明らかにする と共に、将来的には創薬の候補分子の可能性が広がることを期待しています。

 

特定の分子間相互作用を狙って細胞機能を制御する技術の開発


生体分子を標的とする医薬品の多くは、細胞表面のシグナル受容体に結合することで、その下流にある疾患特異的なシグナルに作用することを狙っています。しかしこの方法では、細胞全体の機能に影響を与えたり、意図しない細胞にも作用するおそれがあり、望ましくない副作用を引き起こす心配があります。こうした副作用を回避しながら特定の細胞機能のみを制御するには、タンパク質の全ての機能を標的とするのではなく、特定の分子ネットワークに関わるタンパク質間相互作用にポイントを絞って働きかけを行う必要があります。そのためには次の3つの技術開発が必要だと考えています。

(1) 細胞内分子ネットワークの解析を進め、ネットワーク中のどの部位を狙うことで所期の効果が得られるかを見出すための技術(制御ロジックの解明)。
(2) 遺伝子の導入によるのではなく、外部から投与する分子によって細胞機能を制御するために、特定のタンパク質間相互作用に働きかける分子の開発(制御分子の開発)。
(3) 狙った細胞内に制御分子を送達する技術、及び生体内での制御分子の送達状況を計測するためのイメージング技術の開発。

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分子ネットワーク制御におけるタンパク質複合体の特徴

細胞内シグナル伝達や遺伝子発現は、高分子複合体(多くは、タンパク質複合体)によって制御されています。タンパク質複合体は、複数のタンパク質が恒常的または適時に結合して形成されたものです。分子ネットワーク制御は、特定のタンパク質間相互作用に干渉することで、タンパク質複合体が担うシグナル伝達の一部を特異的に遮断する方法です。


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プロジェクトリーダー
坂本 健作   Ph.D.

CLSTは、2018年4月1日からの理化学研究所第4期中期計画により、3つのセンターに改組されました。最新の情報は、下記3センターのウェブサイトをご覧ください。


▶ 生命医科学研究センター 研究室紹介ページ[http://www.ims.riken.jp/laboratories/]

 機能性ゲノム解析部門(横浜)の研究室が所属しています


▶ 生命機能科学研究センター 研究室一覧ページ[http://www.bdr.riken.jp/jp/research/index.html]

 構造合成生物学部門(横浜)の一部と生命機能動的イメージング部門(神戸)の研究室が所属しています


▶ 放射光科学研究センター[http://rsc.riken.jp/index.html]

 NMR関連の研究室(横浜)が所属しています